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トラベラーウォッチ 三章… 思い

  • kh0824hk
  • 2016年10月23日
  • 読了時間: 3分

「なぁ…井田。ちょっといいか…?」 僕が井田に話しかけると、まるで幼い少年の様な興味津々な目で僕を見ている。 それもそのはず、僕から井田に話の話題を持ちかけることは少なく2人の会話の主軸は

井田が作り話題を広げ僕はそれに応答して答えるといったものだった。 周りの知人に話すと相当変わってるねとよく言われるが井田との会話では話題の切り替えが

とても早いため必然的にそうなるんだと心の中で僕は感じていた。 だから、僕から話題を井田に問いかけたのは僕らにとっては異例の行為だった。 「え・・・。はやちん…いま俺に話しかけてきた?」 井田のこの表情を見たのは井田と出会った保育園以来のことだった。 「うん…。ちょっと聞いてくれ。」 井田は手に持った飲みかけのいちごみるくをテーブルに置き真面目な主付きで僕の近くに来た。 「昨日、家に大きな宅配物が届いたんだ……」 僕が井田に昨日起こった事件のことを話しているとき井田は真っ直ぐ僕の目を見て聞いてくれていた。 すると、僕が予想だにもしない返答が井田から返ってきた。 「まず…はやちんの電話相手トラベラーについて説明するよ。」 え…? 僕は思わず驚きの目で井田を見た。 「はやちんからすれば、ちょっと信じられないかも知れないけど全て事実のこと…。」 井田は約3秒程外の景色を見てから再び話しだした。 「トラベラー…。彼は僕らとは違う時間の中で生きている存在の人物だ。こっちの世界に関わることは

常務外だからまずしないはずだが…。

彼から、はやちんに応答を掛けたということは向こうの世界で何かが起こったか…。」 井田は天井を見つめながらしばらく何かを考えていた。 「なぁ?井田…。なんでお前がそんなこと知っているんだ?」 井田に対してこんなに震えながら質問をしたのは初めてのことだった。 「あぁ。いや俺も最近トラベラーや向こうの世界について知らされたんだ…。」 この世界は時間と共に月日が流れ経過している。

✖✖✖✖年…

時間の流れというものはとても不確かで正しいはずで正しくはない。 少しの歯車を書き換えるだけで、「未来時間」・「過去時間」の書き換えが可能だ。 死んだ人間が生き返ることだって可能で、またその逆も可能だ。 あったことが無かったことに。無かったことがあったことになる。 そのくらい時間の流れなんてものは簡単に変化をすることが出来る。 しかし、誰でも時間を操れるわけではなく「トラベラーウォッチ」と呼ばれるモノが必要だ。 誰でも持つ権利はあるが多くの場合、自分で持っていることも忘れている。 しかし、過去に一度でも時間枠を飛び越えた者はその記憶が残っている。 時間枠を「トラベラーウォッチ」を使わずに飛び越えるだなんてまず不可能なことだ。 しかし、2人の純粋な思いが重なった時僅かな可能性だが時間枠を飛び越える事が出来る。 もちろん、「トラベラーウォッチ」を使わないまま時間を飛び越えたとしても不完成の力なので

時間を大きく変えることは愚か時間の流れを少しも変えることは出来ない。 しかし、大切なのは少しでも時間枠を飛び越えることが出来たということだ。 その経験があれば、「トラベラーウォッチ」との出会いは偶然ではなく必然となる。


 
 
 

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